亡くなった人から相続した財産の中に不動産が含まれていることがあります。相続した財産が預貯金や有価証券など、比較的価格がわかりやすい財産ばかりであれば、相続税の算出も容易です。しかし、不動産の場合はなかなか厄介です。基本的には財産の価格に一定の税率を乗じて算出することになるわけですが、この財産の価格の判断が素人には困難です。たとえば、一口に土地の値段と言った場合でも、市場での取引価格もあれば、固定資産税評価額、路線価、公示価格など、いくつもの価格が存在しています。どの価格を基準にして計算するかによって相続税の金額が大きく変わってくることになりますので、適当に選ぶわけにはいきません。実際には、市場価格よりも2~3割安い路線価を基準にして相続税の計算を行うことになっています。